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高橋郁夫が、12月9日の知財学会で「ガラパゴスの国の『通信の秘密』-サイトブロッキングの『法律論』」の報告をします。

高橋郁夫が、12月9日の知財学会(コンテンツマネジメント分科会)で「ガラパゴスの国の『通信の秘密』-サイトブロッキングの『法律論』」と題しました報告をします。告知のページは、こちらになります。

2018年にサイト・ブロッキングについての議論がなされましたが、果たして、その際の議論は、「法律論」の議論としてなされたものなのでしょうか、というのが、私の問題意識です。ここで、法律論といったときには

  • 問題点の正確な設定
  • 正確に切り分けられた論点についての根拠を示しての議論
  • 議論の根拠となる事実についての検証可能性
  • 解釈の結果についての事実による検証可能性
  • 社会的結果に対する論者の専門家倫理と責任

を念頭においています。もし、このような議論がなされていたのであれば、もっとたくさんの論点が論じられるべきであったし、また、日本国民の生活は、より豊かになっていたのではないでしょうか、ということについて、議論を提起していきたいと考えています。

そもそも、現代社会において、各国は、同様の悩みを抱えており、必然的に、各社会において重要な利益のバランスをとる法的な枠組は、類似のものに収斂していくべき運命になると思います。そうであるにも関わらず、我が国は独自であるという法律解釈の態度は、単に、世界の経験に学ぶという謙虚な姿勢を欠いているのにすぎないのではないでしょうか。

ガラパゴスのままでい続けることは不可能なのではないか、そして、それは不幸なことなのではないか、ということを学問として問うてみたいと思います。

 

 

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